皇女ヴィヴィアンは、天才魔術師エレンの推し活をすることを生き甲斐とする16歳。推し活のためには絵師を雇い、刺繍や金細工を極め、コンセプトカフェを経営するほどの入れ込みっぷり。
結婚後もエレンの推し活を続けたい! それこそが彼女が未来の夫に求める唯一の条件だった。
そんなある日のこと、皇城でヴィヴィアンの誕生日を祝うための夜会が催される。招待客の中には彼女の推しであるエレンもいた。喜びに胸をときめかせていたのも束の間、彼女は父親である皇帝から「エレンを結婚相手に選んだ」ことを告げられ激しく困惑してしまう。
「エレン様の結婚相手がわたしだなんてありえない! エレン様にはもっともっと素敵な女性と結婚していただかないと!」
自分がエレンを推しすぎたせいで望まぬ結婚を強要するはめになったと考えたヴィヴィアンはエレンを解放するべく動きはじめる。しかし、彼はヴィヴィアンとの結婚を望んでいると口にして――――⁉
「その結婚、解釈違いです!」
推しへの愛が強すぎて結婚を受け入れられない皇女ヴィヴィアンと、
そんなヴィヴィアンとの結婚を心から望むエレンの溺愛攻防。
※このお話は、小説家になろう様、アルファポリス様にも掲載しています。
目次
- 【1章】推しとは結婚できません!〜皇女ヴィヴィアンの主張〜
- 1.16歳の誕生日プレゼント
- 2.推しとは結婚できません!
- 3.この光景、何万回も夢に見たわ
- 4.推しと、推し部屋と、思わぬ真実
- 5.推しのたっての願いごと
- 6.推す人は推される人
- 7.皇女の夫に必要なもの
- 8.推しの嫁、皇女の婿候補探し
- 9.推しからの提案
- 【2章】俺はあなたと結婚したいんです!〜魔術師エレンの主張〜
- 10.魔術師団の小さなサポーター
- 11.エレンと息抜きと推し店員
- 12.全肯定オタクと、その行動力
- 13.推しを摂取するという概念
- 14.沼とはいつの間にか転げ落ちているもの
- 15.皇女ヴィヴィアンは聖地巡礼に向かった
- 16.皇女ヴィヴィアンは語彙力を喪失した
- 17.皇女ヴィヴィアンは抵抗をやめた
- 18.皇女ヴィヴィアンは疑問を呈した
- 19.皇女ヴィヴィアンは推しに求められた
- 【3章】推しとは結婚できません!〜皇女ヴィヴィアンは真実を知る〜
- 20.追い詰められた皇女ヴィヴィアンはひらめいた
- 21.ヴィヴィアンの思惑
- 22.エレンと先輩と雇用主
- 23.ヴィヴィアンの息抜き
- 24.カフェとヴィヴィアンの葛藤と、エレンのオーダー
- 25.目を背けないで
- 26.俺――――皇女様のこと、ちゃんと知っているよ
- 27.エレンとヴィヴィアンとプレゼント
- 28.皇女ヴィヴィアンと少女とリボン
- 29.エレンとロウソクと願いごと
- 30.今でも俺のこと、好きですか?
- 【終章】推しとは結婚――――⁉
- 31.皇女ヴィヴィアンは推しに手を振られる
- 32.ヨハナの婚約者とサロン活動
- 33.番狂わせ
- 34.ライナス様は、ヴィヴィアン様に似ていらっしゃいますね
- 35.僕はただ、
- 36.解釈違いじゃなかったんですか?
- 37.推しにまつわるとっておきの情報を教えてあげましょう