平凡な会社員の三千花(みちか)。

試着室に乱入したイケメンに
出会った瞬間にキスをされ、迎えに来ると言われる。

その夜、三千花は異世界へ連れて行かれる。

「君は聖母だ。だから俺と結婚して
子供を産んでもらう」

イケメン――黒髪の王子アルウィードはそう宣言した。

「誰ともつきあったことないのに!」
「じゃあ俺が初めてになるんだ?」
アルウィードはうれしそうだ。

「ここにいてくれ。俺が守るから」
彼はそう言って三千花を抱きしめる。

さらに、翻訳魔法をかけるためには
毎日キスをしなければならないと言い出す。

聖母とされた彼女を狙う王子は
彼だけではなかった。

いたずら好きなリーンウィックは
彼女のベッドに忍び込み、

優しい金髪のユレンディールには
「キスがお好きなら私がしますよ」
と言われる。

三千花は自分が聖母ではないのに
周りに翻弄されることに不満がつのる。

隙を見て逃げる、と決意する。

第一王子の婚約者に睨まれ、

第二、第三の聖母候補が現れ、

アルウィードの婚約者候補だった女性まで現れて……。





完結しました。
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