武居希和 三十歳 × 嵯峨惺 三十三歳
雑貨店勤務 嵯峨ホールディングス
御曹司
『男を誑かすふしだらな女』『玉の輿狙い』、身に覚えのない悪評。
見惚れるほど整った面差しに浮かぶのは、常に渋面。
名前を呼ばれることはおろか、目さえ合わせてもらえない日々。
苦手な、住む世界の違う人だったのに。
仕事への正当な評価に、
不器用な優しさに、
――恋をした。
叶わないと、知っていた。
手酷い失恋は当然の報い。
遊び相手だった、私。
――でも、宝物を授かった。
だから大丈夫、大切に育んで生きていく。
誓ったはずなのに。
『やっと見つけた』
四年ぶりに現れて、逃げ道を奪う。
甘い声で呼ばないで。
触れないで。
秘密を、知られるわけにはいかない。
もう、なにも奪われたくないの。
……閉じ込めた恋心の檻を開けないで。
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たくさんの感想を贈ってくださって、本当にありがとうございます!
とても嬉しく、大切に読ませていただいています。
改めまして、りほ様、ふわり様、callalily様
鮭ムニエル様、ひめか様、温かな感想をありがとうございました(ꈍᴗꈍ)
鮭ムニエル様、ステキなレビューをありがとうございました(≧▽≦)
- あらすじ
悪評を背負う希和は御曹司、惺の秘書に再就職する。冷遇され、名前も呼ばれない日々だが、惺は希和の誠実さに、希和は惺の不器用な優しさに触れ、惹かれあう。
恋人となるが惺の婚約者が現れ、身を引くよう脅される。その際、妊娠に気づいた希和は惺の前から姿を消す。
四年の月日が流れ、恋心を閉じ込め、息子と暮らす希和の前に惺が現れ捜していたと、再び甘く愛をささやくが…