おさななじみ
想い
私は、思いきって幸稀の家に行った。そして、幸稀の部屋で二人で話した。「幸稀、彼女出来たんだってね…」聞きにくそうに聞いたすると、幸稀は、いつもと変わらない口調で「まぁな。自分から、ちゃんと伝えようと思ったんだけど。幸稀が伝えたんだろ?」と聞き返してきた。「うん、私その時、雲に酷い事言ったんだよね…。」私が落ち込んでいると、「俺、昔から思ってたんだけど、みずな雲の事好きだよな」と言ってきた。私は自分の事なのに幸稀に聞き返した。「何で?何でそう思うの?」すると幸稀は笑って答えた。「分かるだろ。ずっと見てきたんだから。それに昔一度だけ雲と喧嘩した時も今日みたいに泣きそうな顔してうちに来たよな。」と言った。私は、もみじと静香の言う通り近すぎて分からなかったのだ。「ちゃんと雲と仲直りして気持ち伝えろよ。」そう言って私の頭をポンと叩いた。「ねぇ、彼女出来たからって私達はずっと変わらないよね?」不安そうな顔をして聞くと、幸稀は笑顔で答えた。「当たり前だろ。今後ちゃんと彼女、紹介すっから。」そう言った。私は自分の気持ちが分かったのだからと思い、そのあしで、すぐに雲の家へと急いだ。想いを伝える為に…。
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