カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
ゲーセンで遊び倒して、お金はあっという間に寂しくなっていった。


時計は夕方4時過ぎを指していた。


「もう夕方だね。帰らないと。」

「もう帰るのか?」


「だって、お金もないしあんまり遅くなれないから」

山下君はしばし考えた表情をしていた。

仕方ないかみたいな、感じで「わかった」と笑顔で返してくれた事に、少しホッとしていた。


今だ、いつかの夏の日の出来事が頭の片隅にあって長い沈黙は、どうも耐えられないみたい。



-…恐い…



その感情が走るみたい






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