教師を勤めるマユコは、消防士の彼がいた。
しかし彼には妻子がいた。
マユコはこの関係を断ち切ろうとするも、次々とマユコの思惑とは裏腹に、タイミングは少しずつズレていく。
そんな中、マユコの劇団仲間のウシオが彼女の相談に乗るようになり、そこからまた少しずつマユコの中で、恋するタイミングが狂いはじめてきて………。
あの時、自分がああしていれば。
もっと早く、気持ちを伝えていれば。
恋愛におけるタイミングの重要性を考えさせられる、濃いテーマを題材にした素敵な作品です。
主人公のマユコは、タイミングに翻弄されて自分を見失ってしまいますが、ラストは急展開。
私は、『タイミング、実は周りが作っていくのではなく、自分で作れるもの』と思いますが、皆さんはどうですか?
※ぐいぐい引き込まれるオトさんのしっかりとした文体と細部に渡る心理と背景描写に、この作品で私はすっかり虜になりました。