キミと、世界の果てまで。



突然の決意に、寛司はもちろん、愛海ちゃんやレンまで固まっている。




「未来、お前本気か?」



「もちろんじゃん、寛司。あたしが嘘付くとでも思ってるの?」



「いや、そうじゃなくて…」




寛司は何か言いたげだけど、あたしはレンに視線を向ける。あたしのイライラの原因である、レンに。



心に決めた相手は、異世界の人?

あたしの知らない、綺麗なお姉さん?




「レンなんかフラレちゃえー!」



「何ムキになってんだ?」



「ムキなんかじゃない!」




どうしてこんなにも、レンを気にしているんだろう。


レンの気持ちが、心に決めた相手に届きませんように…って願っているんだろう。



あたし、最低だ。



お願いだから来ないで。

文化祭なんか、中止になればいい。



謎の気持ちを残したまま、文化祭が始まる―――




.
< 113 / 312 >

この作品をシェア

pagetop