キミと、世界の果てまで。



チャームが封印された事により、倒れた人々は目を覚まし、崩壊した建物は見る見るうちに修復されていく。




「ん…」



「何でこんな所に居るんだ…?」




チャームに操られている時の記憶は抹消されている為、人々は頭を抱え込んで必死に思い出そうとしている。


中にはそんな事も気にせずに、「やべぇ、遅刻…!」と神社から去っていく人も居た。


寛司のおじさんも目を覚まし、元に戻った自分の父親に寛司自身も安心している様子だった。



あたしはみんなを護る事が出来た達成感に満ち溢れ、自然と笑みが漏れる。



そして…




「終わったのか、チャームとの戦い…」



「レン…!」




あたしを庇って流した血は、チャームを封印した事により完治しており、萎れていた翼も元気を取り戻している。


すっかり元の状態に戻ったレンの姿を見て、あたしは流れていた涙を拭き、笑顔で「お帰りなさい」と出迎えた。




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