幸せの契約
玄関ホールでは
大和さんがコートを脱いで犬居さんに渡していた



「やあ、鈴。
そんなに血相変えてどうした?」



いつもと変わらない大和さん


勢いで走ってきた私は
ただ立ち尽くすだけだった



「寒かったでしょう。今温かいアッサムをお入れしますので、こちらへどうぞ。」



犬居さんが大和さんを応接室へ招く


私は二人のあとに続いて中に入った


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