Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
でも、その前にお土産で機嫌をとることにした。

『ジャジャアーンッ♪
今日はねっ、桃買ってきたんだよーんっ☆』

「おぉっ!!でかしたっ!!」

果物ナイフで食べやすい大きさに切ってあげるとあっちゃんは子供の様な顔をして無邪気に喜んで食べてくれた。

「うまい!」

一口サイズの桃に頬張らせたあっちゃんの目が垂れ下がっている。

…よし!そろそろ本題へ。

『あっちゃん!!
前から聞きたい事あるんだっ!』

桃を食べているあっちゃんの足の上に飛び乗る様に身をのりだしてあっちゃんの顔を覗き込んだ。

「…ッグッ…ゲホッ………何だよ!!
いきなりっ(笑)」

あっちゃんはあこが飛び付いた瞬間、少し驚いてむせてしまった。

『あっ…ごめん!!
大丈夫?』

背中をさすってあげると、現実をつきつけられる。

薄くなった背中。
前はもっと広くてあったかくて、安心感でいっぱいだったのに…

今は不安でしかない。
今にも消えちゃいそうで怖くてたまらない。

「聞きたい事って何だ?
…俺、浮気はしてねぇぞ!!」

あっちゃんがいきなり真面目な顔でそんな事言うから吹き出してしまった。

『プーッ(笑)
知ってるよ!!そんな事!!
…それで…聞きたい事なんだけど…』

聞きたかった事。
それは、あの日の事。
…真っ白な、一輪の花の事。
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