翌日。

あこはさっそくお母さんとして、産婦人科に向かった。

「あこ、絶対走ったらダメだかんねっ?」

あこは、西中央総合病院で出産する事を選んだ。

あっちゃんが病気と闘った、この病院で、出産する事を選んだ。

第一回目の診察を受けた後のあこを心配そうにエリが言った。

今日の診察には、エリもついて来てくれた。

『うんっ!分かってるってぇ!

でも、見て?嬉しいのっ!!ほらっ!このちっこいのが赤ちゃんだよっ!』

エリは今にも走りだしそうなあこの手を握る。

「えーっ!(笑)

本当に小さぁーいっ!豆粒じゃんっ!」

あことエリが見ているのは、一枚のエコー写真。

真っ黒な一枚の写真の真ん中にぽつりと白く、何かが写っている。

宝物。
あことあっちゃんの天使。

まだ体の形もないし、顔なんてなおさら分からないのに、なぜだがとてつもなく可愛い。

『ここに…いるんだよねぇぇ?

おぉーいっ!聞こえますかぁーっ?』

まだぺったんこのお腹にそっと手を当てて話しかけてみる。

「ママの友達のエリですよぉーっ♪(笑)

ほら!あこ、立ってないで座ろう?」

エリはお腹の赤ちゃんに話しかけた後、産婦人科の待合室の前の椅子にあこを座らせた。

回りにはあこの他に10人くらいの妊婦さんが椅子に座っている。

大きなお腹を抱えている人がほとんどだ。

この中で、どうやらあこが一番若そうだ。

『ねぇっ!エリ!
あこもあんなにお腹大きくなるのかなっ?』

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