秘密~「ひみつ」のこと

パパのひみつ

やっぱり、
パパと暮すことにしようかな…

家事は、
仕方ない、
なんとかするよ!

学校変わりたくないし、
イギリス行きはちょっとね…

パパと二人きりの日曜日、
あたし
決心して切り出した。

「パパ、あたし、パパと暮すことにしたいな」

「…」

パパの顔が驚きに変わる。

えっ、何?
パパ、嬉しくないの?

「実はな、サキ、パパ、離婚が成立したら、すぐ、別の女の人と結婚するんだ」

「えっ?」

離婚の原因は、
あたしとは何の関係もない、
パパの浮気だったの?

「で、その女の人にはすぐ、子供が生まれるんだ」

驚きに追い討ちをかける言葉。
…子供が生まれる?

「すぐって、何時?」

「今年の十二月」

「パパは、その女の人と、この家に住むの?」

「そうだな、そういうことになるかな」

最悪じゃん。

恐る恐る聞く。

「あたしがいたら、邪魔?」

「パパは、サキと暮せるのは嬉しいさ。でも、パパの新しいお嫁さんはどうかな?」

目に涙があふれてきた。




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