ベイビーベイビーベイビー

Daily2 真理江

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 やがて東京の空は白み、ゆっくりとした速度で夜が明ける。

 眩しすぎるくらい真新しい朝は、意外なほどあっさりと 真理江の部屋にもやって来る。
 昨夜に引き続き、肌寒さが残る朝だ。


 ローズピンク色をしたしなやかな朱子織のカーテンに施されたバラの刺繍が、陽の光に透けて浮かび上がる。

 その明るさで 自然に目を覚ました真理江は、ベッドの中で小さく身体を伸ばした。

 そして サイドテーブルに手を伸ばすと、そこに置かれた目覚まし時計が騒ぎ立てる前にアラームのスイッチをそっと解除し、真理江はベッドからゆっくりと起き出した。


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