そして海の思い出を胸に
まったく……希未にかかっちゃ敵わないなぁ。

そう思って、苦笑いを1つ。



しばらく歩いてからフッと後ろを見ると、さっきの笑顔が消えて、真面目な顔をしたお兄ちゃん達が小さく見える。



きっと、あの事を話してるんだろうなぁ……。



4年前のあの夏の日。

私が海で笑えなくなった、悲しい思い出……。



私は希未に引っ張られて歩きながら、そう考えていた。


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