暗影の国のアリス
第10章:「誘惑のバラ」


間違いなかった。
わたしが生まれ
わたしが育ち
思い出深いこの町、景色。
忘れるはずがなかった。

アリス
「わぁ!!!・・・

―帰ってきたんだ!!!
もぅ、あんな風にならなくていいんだ!!!

アリス
「やったあ!!!!

わたしは嬉しすぎて
いろんな所をみながら走り回る

アリス
「なんか懐かしいな・・・

アリス
「さっ夜も遅いし、かーえろ!

そのときだった

アリス
「あれ・・・あたしどこに帰るんだっけ・・・?

帰りたい。
帰りたいのにどこに行けばいいかわからない

自分の名前ですら
思い出せなくなっていて・・

アリス
「あたしは・・・・なんて名前?・・わかんない、わかんない、

パニック状態におちいった
‘‘アリス,,
ただこれだけが頭のなかで
回る。

「大丈夫?

顔をあげると全身真っ黒で
ニコッと笑う男
歳はわたしと同じくらいだろう

アリス
「あ、ありがとうございます。

「ちょっと案内してほしいんだけど?

アリス
「あたしは・・・すいません・・無理なんです



―私が誰なのかすらわからないのだから―


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