王様監禁ゲーム。


ガタッ…………!


壁に耳を当てると、ハッキリと聞こえた。

喧嘩かなにかか??




それにしても結構激しい喧嘩だよな……





『いやぁぁぁぁぁぁぁ―――』



!!?

あまりにも大きい叫び声に、壁から耳を離した。


これはマズイッ!



俺は急いで部屋を出て、お隣りの家へ向かった。

ピンポーン―――


チャイムを一度鳴らすが、応答がない。

家に誰かいるのは確かだ。


もう一度チャイムを鳴らすが、変化なし。

ドアを叩こうとした瞬間、ドアが開き、男の顔が出てきた。


チェーンがしてあり、本当に顔だけ。



「なんでしょうか?」

優しく笑うその男は、だいたい俺と同じ歳くらいのようだ。


「いえ、なにか物音が聞こえたので……」

そう喋りながら、部屋をさりげなく覗いたが、薄暗くてよくわからない。


< 112 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop