王様監禁ゲーム。
見たくなんてない。
「凛、見てて。見てないとお仕置きだよ」
明るく言われたその言葉は、あたしの目を開かさせた。
「じゃぁ、飲むね」
ゴクッというリアルな音が室内に響く。
あたしの体内にあった赤い液体が、喜一君の体内へと入っていく。
ほんの微量の液体が、一滴も残さず彼は飲み干した。
「あー、おいしかった」
“おいしかった。”
少なくともあたしは思わない。
血を飲んでおいしいなんて、イッチャッテル。
「やっと一つになれた」
もう麻痺してしまったのだろうか。
彼が何を言っても動じなくなってしまった。
むしろ当たり前とすら思ってきた。