禁忌恋愛~兄×妹~

新しい生活


着いたのは…お世辞にも綺麗とは言えない小さな公民館。


「この公民館をお前らにしばらく貸してやる。風呂は銭湯に行ってくれ。地図は置いてくから」


「本当に何から何までありがとうございます」

そう頭を下げると悠生さんはあたしのお腹を指差した。

「お腹冷やすなよ。…じゃあ明日の朝9時に待ってるから。来いよ」

「はい」

優しいな…悠生さん。

ふんわり微笑むと悠生さんも笑ってくれた。



悠生さんも帰り、しばらく公民館の中を探索していると後ろからお兄ちゃんの声が聞こえて振り返った。

「…海、風呂行くか?」

「うん!」

あたし達は手を繋いで、悠生さんから貰った地図を頼りに銭湯へと向かった。

なんか…

普通の恋人になったみたい。

一目をはばからず手を繋げるなんて……。

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