ウソ★スキ
想いを刻む
それから夕方まで、あたしたちは話をしたり、マンガを読んだりして時間をつぶした。

キラの家を出たのは、夕方近くだった。


キラの家を出て、バス停の前に着くと、ちょうどバスが目の前に止まったところだった。


バスから、ソラが降りてくる。

ソラはあたしの姿を見つけると、笑顔で駆け寄ってきた。



「美夕、うちに来てたんだ?」

「うん」

あたしは黙ってうなずいた。


「キラは? 家?」

「うん」

「そぉかー。だったら俺も早く帰ろう」


ソラが気になるのは、キラのことだけ。

分かっているけど、なんかつらい。


あたしは、気持ちはすっかりキラにいっちゃってるソラの顔を、じっと見る。


ソラも、キラも、すっごく整った顔をしている。

きれいな二重。

鼻筋の通った高い鼻。

薄くてピンク色の唇。


どれも、キラと同じ。

これで一卵性双生児じゃないなんて、ウソみたいだ。



なにもかも、2人で共有しちゃって・・・・・・ずるいんだから。



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