Magic Academy ~禁書に愛された少女~
シャランと音がして、はっと我に返った。

「そら」

シークに名前を呼ばれて、少しドキッとした。
そして、首に冷たい感覚が蘇る。

手をそっと、持って行くと、いつもの場所に、シークが居た。

「シーク…自分でできるんじゃん」

「結構大変なんだよ」

シークが笑いながら言う。
そらも溜息をつきながらも、くすっと笑った。

「さ、行こう」

優しいシークの声に、少しだけそらの表情に笑顔が戻る。

「…そうだね、いこっか」

そらは頷いて、カーディガンを羽織ると、玄関へと向かった。

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