Magic Academy ~禁書に愛された少女~
今日のアイテム作製は、簡単な魔封じの札だった。

「魔法を使うものにとって、強力な魔法であればあるほど、封じる必要があることがあります」

先生はそう言うと、フッと思い出したように続けた。

「そういえば、大昔に、この世界にも強力な魔力を備えた魔法禁書があったそうで、今も何処かで、封印されている、という言い伝えがあります」

カチャカチャと、いろいろな試薬を取り出しながら話していると、ある1人の生徒が、先生に質問をした。

「先生、禁書ってなんですか?」

聞くと、先生の手が一瞬止まった。

「その魔法書は、とてつもなく膨大な魔力と知識を誇ったため、悪用されないよう、人の手に渡ることを禁じられたため、禁書として扱われるようになった、とか、禁断の魔術に関する記載があって、禁書とされたなど。様々な説があるそうですが、簡単に言えば、読むことを禁じられた書物、という定義の物を指します」

紙の束を取り出して、先生は生徒に3枚ずつ配っていった。

「それでは、教科書の5P目にある、魔封じの札を作製します。それぞれ、まず1枚目が完成したら、先生の所へ持ってきなさい」

手元に薬品と作製に必要な道具が現れる。仕上げには、自分の魔力を注ぎ込んで完成させるため、支給された杖も必要となる。

「できるかなぁ…」

調合などの作業に関しては、何の問題も無い。
そらは、ささっと作っていき、最後は、魔力の注入を残すのみとなった。

「いっつも、ここで失敗するのよね」

はぁ、と、ため息をつきながら、杖を持って札を机に置く。緊張した面持ちで、魔力の注入をしようとすると、シークが声をかけてきた。

(なに力んでんだ?)

その声に、ふぅ、と一息つく。

(力んでなんかないって)

答えるそらに、そうかねぇ?とシークが話しかけてきた。
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