Magic Academy ~禁書に愛された少女~
法具倉庫に到着する。倉庫の周りを、くるっと回ってみたが、入り口の扉にはしっかりとした鍵がかけられていて、さらに、魔法でもロックをかけられていた。

窓は一切無く、他に進入経路はないようだった。

「これは、あきらめるしか」

そらが言ったときだった。ドルイドが大きな声で、あ!と叫んだ。

「なになに?なんかあったの?」

ドルイドの側に近寄ると、足元に、小さな穴が開いていた。

「なに、これ」

ねずみか何かが通れる位の、小さな穴だった。その穴をみて、アッシュはニッと笑った。

「よし、ここから入ろう!」

アッシュの言葉に、そらは驚いた。

「こ、ここから!?」

アッシュは満面の笑みで頷いた。

「ただし、中に入るのは2人だけ。残りの2人は、外で見張りね」

その言葉に、うみとドルイドは賛成した。この2人が賛成したとなれば、そらに拒否権は無い。

「はぁ、で?どうやって、その2人を決めるの?」

聞くと、アッシュは手を出してきた。

「じゃんけんで決めるわ!」

その言葉に、そら以外の全員が、ごくりとつばを飲んだ。
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