運命の人はお義兄様

静夏side



私はお母さんからの電話の後
ある場所に向かった。


長い坂を越えるといっきに自然が広がる。

そこには可愛らしい真っ白な家がぽつんと一軒だけ建っている。

私はその家のチャイムを鳴らした。


「おば様-。おじゃましま-す」

すると、家の奥からパタパタと白髪の女性がニコニコしながら出てきた。


この人は若宮 美希(ワカミヤ ミキ)さん。
私のお父さんが会社を独立する時、お世話になった方の奥さんで
私のバイオリンの先生でもある人。

小さい時にお父さんに連れてこられてから、私はバイオリンの虜になった。





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