薔薇の花嫁
薔薇の花嫁
遥か昔、ある世界に、大国と呼ばれる1つの王国がありました。


その王国の王は、若く聡明の美男ではありましたが、心冷たく、慈悲のない者と世界中で噂されておりました。

そのため、王は周りの小国から疎まれておりました。

しかしその一方では、王と繋がりを持ちたいと思う小国の王も、決して少なくありませんでした。


若き王のもとには、日々縁談の話が舞い込んできました。

しかし王は、どのような美しい姫であっても相手にしようとしなかったため、王に仕える者達は、不安で仕方がありませんでした。

いくら周りが小国であるとしても、年頃の王がどの国の縁談も断ることは、戦を招きかねないと思ったのです。

そこで、王の側近達は、王の妃を決める宴を開くことにしました。

あらゆる国から妃候補となる姫を集い、そこで妃を決めることを条件に、各国と平和同盟を結んだのでした。
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