流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
暫くして3人が戻って来る。
結局、佐助が最初にいた場所で、特にこれといった情報や手がかりは何もつかめないままだったようで、少し落胆した表情だった。

「れいちゃん、おなかすいたよ」

幸姫の言葉に、玲子は携帯で時間を確認した。すでに日付が変わってしまっている。

「これじゃおなかすくわ」

苦笑いを浮かべる玲子に、正弘がおずおずと手を挙げた。

「あの…良ければ1件、いいお店があるんですが…皆さんでいきませんか?」

正弘の申し出に、玲子は少し考えたあと、すみません、と言ってありがたく受けることにした。

「この時間ならたぶん、大丈夫だと思うんです。少し待っててください」

そう言って、正弘はどこかへ電話をかけ始めた。

「こうきはなにがすきなん?」

「うーん…みかん」

楽しそうにきゃっきゃとお喋りをする2人をみんなが優しく見守った。

「お待たせしました。大丈夫とのことだったので、さっそく行きましょう」

正弘に言われて、満天に輝く星に照らされながら、7人はその場を後にした。
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