流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
新幹線に乗って、幸姫はご機嫌だった。

「幸姫は…それ、ほんとに好きね」

少し苦笑いをしながら、玲子はちらりと幸姫の左手を見つめた。

「美味しいか?」

にこりと笑って幸村が聞くと、幸姫は満面の笑みを浮かべて頷いた。

「ゆきむらもたべる?」

手ににぎっているそれを、幸村の口もとに持っていく。

「では…」

幸村が、幸姫の握っていたそれを一口かじる。

「おぉ…なかなか旨いな。なんというか…酒の肴に持ってこいだな」

玲子の方を幸村が見ると、苦笑いを浮かべながら頷いていた。

「ていうか、世間一般では、酒の肴という認識されてると思うわ、それ」


「今まで食べたことのない味だ」

じっと幸姫の手元を見つめながら、幸村が言うと、にっこり笑って答えた。

「おいしいねー」

一生懸命食べるその姿に、2人の顔がふと緩んだ。
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