恋する旅のその先に
──翌朝。
めずらしく二日酔い。
こめかみの奥がぐぁんぐぁん、と痛くて眉間にシワを寄せながら玄関を出る。
今日はカンの日だからとゴミ袋を提げて。
空を見上げても流れ星の名残なんてどこにもなく。
「はぁ……」
と軽くため息をついてゴミ捨て場に袋をおろし──
「おはようございます」
不意に背後から声をかけられた。
とっさに、他の家のゴミで自分のゴミ袋の中身が見えないようにする。
そして私は、おそるおそる振り返るのだった。