猫が生まれた日
しんじてる
ひとはひとを
どうやって信じるんだっけ。

わからなくなって随分経つ気がするの。

ほんの一年前まで
あたしはまるで息をするように
信じていたのに。

当たり前なものほど
失うことが辛いように
失うまでその大切さに
気付かない様に。

当たり前なことほど
出来なくなったら
くるしくてくるしくて仕方ない。

信じられなくなって
あたしは「信じていた」と気付いた。

あたしはあなたを信じていたの。

あなたを信じていたから
みんなを信じられたの。

あたしはこれまで
たくさんのものを失ってきたけれど。

失う痛みにも耐えてきたけれど。

あなたへの心からの信頼は
失うには、大きすぎました。
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