仕事部屋に葵を連れてきて、とりあえずソファに座らせる。

朝から予想しなかった事ばかりを聞いて混乱している葵を横目で見ながら、本棚から古いファイルを取り出す。

何年ぶりだろう…。
こうして手にするのはきっと、俺が『未来』を作り上げた時以来か?

当時の気持ちが少しずつ蘇ってきて切なく悔しい想いも感じる。

けれど、今では俺の側で愛情を見せてくれる葵の存在が、過去の負の感情を消し去ってくれる。

「この記事に載ってるの、誰かわかるか?」

ファイルを開いて葵に渡す。
首をかしげながらそれを見る葵の瞳が見開いていく。

「…父さん母さんと…もしかして…恭汰?」

「…正解」