ほどよい愛
その日の打ち合わせは五時過ぎに終わり、私は会議室を片付けていた。

ぼんやりしてたなあ。
議事録読み返さないとだめだな…。

きっと、恭汰がいまから北海道に行ってしまうから気になって仕方がなくて。
行くだけなら慣れてるけど、今回は恭汰が大切にしている今村さんと一緒だから。

気になって気になって…泣きそうになる。

こんなに恭汰に気持ちを支配されてる事にも泣きたくなる。

恭汰に一番に愛される夢は、夢のまま。

そして、また一人ぼっちになる悲しみだけが私の現実。
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