先輩★内緒の片思い
3.海に行きたい
◆◆◆・・……



「ただいま」



家に帰ると、リビングでテレビを見ていた真菜香がソファで振り返った。


「あ、お兄ちゃんおかえり~」



ニヤニヤしている。


コイツがこういう顔をするのは、たいていよからぬことを考えているときだ。


俺は無視して自分の部屋へ向かった。


「お兄ちゃん、夕飯は?」


「食ってきた」


俺は足を止めずに答え、階段を上った。


「あ、ねえ、ちょっと待ってよ」


真菜香が追いかけてきた。


ますます嫌な予感がする。


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