ライナーアンドザ・スカイ


「へぇ、そうだったんだ」




反応、薄。

うん。でもこのパターンも予想はしてた。


「あんた結構わかりにくいな。気付かなかった」


それなりに緊張して言った結果がこれだと、妙に気が抜ける。

こうなるとどこまでも青い空も手伝ってか、何を言われても開き直れそうだ。


会長はポケットから携帯灰皿を取り出し、短くなった煙草を入れた。


「昨日までは言うつもりもなかったので」

「ふーん」


興味なさそう。まあ、これも予想してた。

でも、興味がないとかそんなことより、眠くて仕方ないみたい。

あくびのし過ぎで涙が零れ落ちそう。


それにしても答は分かっているとはいえ……

告白したからにはふるとかふらないとか、何かそういう反応が欲しいのだけれど。


睡魔に耐えかねたのか、ごろんとまた横になって一言。



「わたし好きな人いる」


これはちょっと予想外。






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