また恋をした、その時に。







「今度の日曜日、あいてる?
遊びに行かない?」


      え?


正直、びっくりだった。

リクからデートに誘われるなんて

思っていなくて。


だから、気を緩めたら
ニヤついちゃいそうなほど
嬉しくて。


心が温かくなって、
愛しさが募って


「…………うん。」

そう答えると、
リクはふわっと優しく私を包み込んだ。



このあたたかな温もりが大好き。



この時は。

幸せすぎて、


リクが…

自分の首を絞めるように
じわじわと

悩み始めていたなんて


私は何も知らない。


何も。


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