また恋をした、その時に。
7、【心美】 溶けて消えゆく①
信じられない
信じられない……!!!
こんなの嘘………
って自分に言い聞かせているのに
───涙が止まらない。
リクの話は
嘘じゃない、本当だって
気づいたから。
タン、タン、タン─────…
走っていた私の足は次第に
歩く形になって────…
足が止まり、最後には
渡り廊下にうずくまる。
後ろから誰かの足音が
聞こえていたけど
もう立っていられなかった。
「遠藤さん………」