蝶々結び
翌朝は母に早くから起こされ、低血圧気味のせいで体がすごく重かった。


「ほらっ!!さっさと食べてよ!もう出るよ!」


とっくに朝食を済ませてバタバタと動き回る母を横目に、用意されていた朝食をダラダラと食べ始めた。


「おはよ〜」


「あっ、おはよ。いつもより早起きだね」


眠そうな表情の父が、リビングに出て来た。


「お母さんが早くからバタバタしてるから、目が覚めちゃったよ……」


父は欠伸をしながら、新聞を手に取った。


「大変だね……」


「そうだ!お父さんも祭りまでには行くからな!頑張れよ!」


あたしの話なんてまるで聞いていない父に、思わず苦笑いが零れる。


「あ〜、うん……」


「何だ、元気ないなぁ……。どうかしたのか?」


不思議そうに尋ねた父を見ながら、小さなため息をついた。


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