私の秘密の旦那様
しばらくしたら
もう隠しきれないって顔で、
不安そうにゆっくりと
口を開き、話してきた。


「……凜が…ね、
優也を…好き、
……なんだって。」

凜って…宮野凜か?
でも、あいつなら
このままにしておけば解決するだろう。

「宮野がか?」

「うん…。
どうしよう…。」

すげぇ不安そう…
だけど渚、こいつは大丈夫だよ。
コイツは……な。

「どうもしねぇだろ?

俺が愛してるのは渚なんだから。

それにあいつなら
大丈夫、問題ない。」

「なんでそんなことが言えるの!?

だいたい…ン」

…チュッ

俺はキスで
渚の言葉を遮った。

「…俺はお前にしか興味ない。

それに何度も言うが
あいつはこのままほっとく方が
解決するぜ。絶対。

だからお前は気にしなくていい。」

「………ウン。」

今にも泣きそうに
返事をする渚。
声もめちゃくちゃ
小さいし…
まだ不安なのか…。
可愛いな(笑)

「…ハァー
それなら俺さぁ、
これつけようか?」

まだ渡すつもり無かったけどこんな渚を見たら渡たさないわけにはいかないと思った。

パカ…

「…ゆ、指輪?」

「あぁ。」

「だって私たち
まだ籍は…」



「…秋本渚さん。」

「は、はい。」


「僕と、
結婚して下さい。」

「え、えー!?………
なんで急に…」

「返事は…?」

「え…あ…はい////」

ニヤ

「よく言えました。

じゃあ式は
今週の土曜日に
今回は親戚内と一部の
会社関係者のみ参加の
小さい結婚式をするか。」

「優也はいいけど…
でも私は指輪つけたらバレちゃうよ…。

てか展開早くない?」

「展開なんか早くない。
俺にとったら
遅いくらいだよ…。



なら、こっちの本物は
まだ次にやるよ。
でかい結婚式に
つければいいだろ?

その代わりほら、この指輪を右手につけてやるよ」

「うん♪」

そう。
その笑顔が見たかったんだよ。渚。

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