創作小咄集
たわしの願い事
とある台所でたわしが餃子に話かけた。
「キミはイイなあ。わしもキミのようであれたら良かったのに」
すると餃子はムッとしたように言い返した。
「何を言ってるんですかたわしさん。僕らこそアナタがうらやましいですよ」
うらやんでいたら逆にうらやまれているのを知って、たわしは驚いた。
「わしがうらやましい?
わしは道具として使われて、いらなくなったらアッサリ捨てられる身の上だというのに!」
「そこがうらやましいんですよ。
役割を持って生まれ、そのままの姿で過ごし捨てられる時まで変わらない姿じゃないですか」
「そんな事がいいのかい?わしはキミらのように人に食べてもらって血肉になりたい」
「キミはイイなあ。わしもキミのようであれたら良かったのに」
すると餃子はムッとしたように言い返した。
「何を言ってるんですかたわしさん。僕らこそアナタがうらやましいですよ」
うらやんでいたら逆にうらやまれているのを知って、たわしは驚いた。
「わしがうらやましい?
わしは道具として使われて、いらなくなったらアッサリ捨てられる身の上だというのに!」
「そこがうらやましいんですよ。
役割を持って生まれ、そのままの姿で過ごし捨てられる時まで変わらない姿じゃないですか」
「そんな事がいいのかい?わしはキミらのように人に食べてもらって血肉になりたい」