「唯、遅いぞ。ほら、行くぞ」

父の呼ぶ声がした。


お父さん、待ってよ。
どこにいるの?



「唯ー!早くしないと置いていくわよ」

今度は母の声。

キョロキョロと辺りを見回してみるが、両親の姿はみあたらない。


お母さんも、待ってったら。



『先に行ってるからね』


ふと、少し先に2人の後ろ姿が見えた。



嫌だ、置いてかないで。
私もすぐに行くから。



駆け寄ろうとするが、どんどん2人との間が開いていく。



やだよ、行かないで。
独りにしないで。



追い付けない。
両親の姿が今にも消えてしまいそうで見えなくなっていく。



やだ。
やだよ。





必死で手を伸ばすが、届かない。




イヤ。

オネガイ。




ワタシヲオイテイカナイデ…





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