私の道 ―(実話)―
「よっ!」

陸が笑顔で早く乗れと合図する。

悔しいけど、やっぱりかっこいい。



「久し振り…」

助手席に乗って、わざと暗い表情を作ってみた。


本当は嬉しくて仕方ないのに。




「ごめんって、これからは毎日電話するって」

そう言いながら私の手を握って車は動き出した。





もう何回も聞いたセリフ。

実行された事は1回も無い。

でも、私はすぐ許してしまう。



そして信じてるんだ。


今度こそ、約束を守ってくれるって…。


たった一度だって守られたことのない約束を
< 12 / 287 >

この作品をシェア

pagetop