私の道 ―(実話)―
「梨華ちゃん!!…」

「私…バカだよね、でも何とか逃げられたから…」


「相手の車のナンバーは!?」

「暗かったし覚えてない。もういいの」


「良くないよ!」

「いいの!…もう忘れたいから」



大ちゃんは私を強く抱きしめた。



「俺がいるから!梨華ちゃんには俺がいるから!」


緊張の糸がほつれた

ずっと泣かないで我慢してたのに


「うぅっ……うわぁぁぁーん!!!」


私は声を出して
震えながら泣いた。



「…すごく、すごく怖かったよぉ…」

「うん、もう大丈夫だよ」





強く抱きしめられた腕から
温かさが伝わった。


それはとっても心地よくて

寂しい心を埋めていった。
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