プルルルルルップルルルルルルッ

 う……ん、何、電話?

 聞いたことがあるようなないような、そんなベル音を遠い意識の中で聞いたあたしは、ベッドから手を伸ばして電話を探した。

 あれ? おかしいな。いつもこの辺に置いてあるのに……あ、あった。

「ふぁい、もしもし、島谷です」

“おはようございます、モーニングコールサービスでございます。”

「はい? モーニングサービス? ……えぇ!?」

 そんなものあるはずがないのに驚いて、あたしは飛び起きた。

 しっかり受話器は握っていて、そこから機械的な「ツーツー」と言う音だけが聞こえてる。

「え? モーニングコールって言ってたよね? 何で??」

 ここ、あたしのアパートだよね? そうだよね??

 でも……何となく、ベッドの感触が違う。っていうか、物凄くいい! あたしのベッドってもっと固かったはず……。

 何だか夢でも見ているみたいな気持ちで、顔を上げて、あたしは絶句した。

 見慣れない天井、見慣れない家具、見慣れないランプ、その他諸々、とにかくそこは『見たことの無い部屋』だった。

 浦島太郎みたいな気分になって、あたしは持っていた受話器を電話に戻した。

 ……これまたあたしんちの電話と違う。

「…………ここ、どこ? ハッ! まさか!」

 これはもしや、目覚めてみたら知らない部屋で、ベッドには隣に知らない男が寝ていたりするって言う、マンガか小説かドラマにしかないような、そんな展開!?





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