エレベーターを降りると広い廊下があった。絨毯が敷かれているのは、ビックリしたけど。

 もしかして第一会議室って、実はとっても重要な会議をする場所だったりするのかな。

 あぁ……またしても胃がキリキリしてきた! でも、今更帰る訳にもいかないし。

 広い廊下をウロウロしていたら、見付けた。第一会議室。

 見るからに重厚なドアの前には、既にスーツを着た女の子たちが20人くらい、椅子に座って待っている。男の子も7~8人いる。

 秘書って言ったら女性のイメージがあるけど、男性の秘書さんだっているんだ。

 でも……殆ど全員、紺色のリクルートスーツだよぉ!

 こんな派手なオレンジ色のパンツスーツなんて、あたしだけじゃん!

 うわぁ~ん、篠宮さんの言うことを素直に聞くんじゃなかった!

 どうしよう!? 今更着替えてくるなんて、出来ないよ!

 うう……みんながあたしの方を見て、眉をひそめたり隣の人とヒソヒソ囁きあったりしてる。

 もうやだぁ。帰りたい……。

 受かりっこないって思ってるのに、どうせ落ちるに決まってるって思ってるのに、それでも開き直れないんだ。

 あたしって、つくづくダメだなぁ……。

 しおれた気分で、端っこの空いている椅子にちょこんと座った。もう、心は帰りたい気持ちでいっぱいだった。

 その内に、名前を呼ばれた女の子が、颯爽とした表情で会議室に入っていった。




 次々と会議室へ入っていく女の子たち。そして、みんな清々しい表情で出て来る。男の子たちもそれは同じ。

 みんな、自分の意思でここに来てるんだよね。一流企業の役員秘書になるっていう、意志を持って来てるんだよね……。

 なんか、自分がすごく惨めな感じがしてきた。あたしは篠宮さんに紹介されて……流されてここに来てるんだもん。

 ホントに、これでいいのかな……。

 そんな不安な気持ちのまま、最後に残ったあたしが呼ばれてしまった。

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