翌日の午後1時。

 3時に篠宮さんが迎えに来る、とは言ってたけど、あれから、全然携帯は繋がらなかったし。

 一晩経って、あれは夢だったんじゃないかって思った。

 こうして、加奈子と里佳と一緒に、大学のカフェでお茶していると、とても現実とは思えなかった。

 あたしは今、大学のカフェで、加奈子と里佳に飲み会からの詳しい事情を話してます。実はあの飲み会以降、二人と会うのは今日が初めて。

 あの日、篠宮さんに送ってもらってホテルからアパートに戻った後、シャワーを浴びた。

 ホテルではゆっくり出来なかったから。やっぱり狭くても自宅っていいなぁって思った。

 浴室を出て髪の毛を乾かしながら、何気なく携帯を見たら、加奈子と里佳から凄い数のメールが届いてて。

 バイブ設定してたから電話も分からなかったし、携帯を見る余裕もなかったから、全然気付かなかった。

 一番新しいメールを開いてみたら、ひたすらあたしを心配している内容だった。うわあぁ、ごめん加奈子、里佳。

 あたしは髪の毛を乾かすのも忘れて、加奈子の携帯に電話した。

『響子!? ホントに響子!?』

 繋がった途端、加奈子の切羽詰まった声がした。

「加奈子、あたしだよ」

『はああぁ~~もう! とっても心配したんだからね!』

「ご、ごめん加奈子」

『響子ってば、ぐでんぐでんに酔っ払ってるくせに、一人で勝手にどっか行っちゃうんだもん! 里佳とずーっと心配してたんだからね!』

 怒鳴る加奈子の声が、だんだん涙ぐんで来た。

『もう……ホントに心配し……だからぁ。うっ……でも、無事で良かったぁ』

 加奈子の嗚咽が聞こえてきて、あたしも涙が出てきた。二人共、心配してくれてたんだ。

「加奈子ぉ、ごめん~」

『あたしだけじゃないよ! 里佳だって!』

「うん……二人共ありがとう~」

 しばらく二人で携帯を耳に当てて泣いた。親友がいてくれるってありがたいなぁって、つくづく思った。

 その後、当然と言うか、加奈子はあの日にあたしがどうなったのか、知りたがって。


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