KISS OF LIFE

誓います!

実家を出て、今いるのはあたしの家だ。

「何か拍子抜けしたって感じ」

あたしは言った。

「俺と彩花がそんな昔に会っていたなんてビックリした」

淳平が言った。

2人で今日の出来事を振り返っているところだった。

「ある意味運命かも」

あたしの呟きに、
「えっ?」

淳平が驚いたように聞き返した。

「だって最初ッから…ううん、とっくの昔にこうなることをわかってたみたいな感じだったもん」

「だから、運命だって?」

「うん…」

運命の恋は、ケータイ小説の中で起こる定番だ。

それがあたしたちの目の前で、しかもこんな形で今起こっている。

「そう、なのかもね」

淳平が笑ったので、あたしもつられて笑った。

これでも、ビックリしてるんだよ?

「彩花」

淳平があたしの左手を握ると、こう言った。

「俺と、結婚してください」
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