キューン!

朝の通勤電車で、今日もあたしはケータイ小説に胸を打たれていた。

「大森さん、めっちゃ素敵〜」

悩める乙女のように呟くあたしは、電車内ではちょっとした違う意味の有名人。

だってこんな人、世界中のどこを探してもいないんだよ?

大人で、ドSで、めっちゃエロいけど、いつもヒロインを愛していて、どんな時でも守ってくれる男の人って現実にはいないわよね。

合コンで出会った男の子に襲われそうになっても、フツーの男は絶対に見て見ぬフリして助けにこないわ。

「はあ〜」

「彩花」

「ひぎゃっ!」

いきなり後ろから名前を呼ばれ、あたしはビックリした。

あたし、鳥みたいな変な悲鳴が出たよ…。

こんな時に誰よと思いながら振り返ると、
「あ、課長…」

南野課長がいた。

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