桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜

黄泉の森【2】





真夜中、私達は先頭の來が手に持つ松明の僅かな明かりで黄泉の森へと向かった。


・・・・まただ


私は後ろを振り返る。


だが、真っ暗で何も見えない。


歩いてる最中、私は何度も後ろから見られてる気がしていた。



振り返るたんびに音祢に「どうしたの?」と心配そうに尋ねられるが、私は「何でもない」と素っ気なく返答して、また前を向いて歩いた。





「着きました。ここが『黄泉の森』です」


しばらくして、やっと黄泉の森の前に着いた。

その森は今にも何かが出そうな薄気味の悪い森で、そこから来る風が私の頬を掠めていく。



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