天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
<3>アイツの『好き』と僕の『好き』
肌に触れる風が、本格的に冷たいと感じるようになった。


もう半袖もキツくなってきたな。


衣替えと称し、俺は部屋の掃除をはじめた。
まぁ、そんなに大それたものではないけど。



俺の部屋は物が少ない………ように心がけている。

だって物が多いと日々の掃除が大変だろ?
わりと広めの部屋に、必要最低限の物しかない。

ベッドにデスクに本棚、そしてパソコンくらいか。


あとはクローゼットに入りきるのを目安にしている。



掃除の途中、デスクの上に中途半端に置いていた本やノートが崩れ、掃除機をかけたばっかのフローリングに散らばった。


拾い集めると、1枚の写真が出てきた。


あれ?
俺、こんなとこに写真なんて入れてたっけ?


写真が裏側になって落ちている。


俺はどんな写真だったか確認するため、拾って表にしてみた。


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