粉雪2-sleeping beauty-
安西香澄との間の話も、“河本から聞いた”とか言われた時には、絶望ってゆーの?


そんなカンジだった。



『…隼人の集めた情報ね?
どこまで真実か、わからないよ…。
河本が言ってたから…。』



お前は全部、知ってたんだな。


知ってて、俺に隠してくれてたんだな。



俺が終わった話なんか、蒸し返すから悪かったのかな。


お前の口から、あんなこと言わせたくなかったよ。


だけど、お前の中では、全然“終わったこと”になんか出来てなかったんだもんな。




『…結局、みんなが被害者なんだって思った…。』



胸張って良いよ。


お前は間違いなく、優しすぎる女だよ。



恨めば良かったんだよ、隼人さんのこと。


安西香澄のことだってそうだよ。


俺のことだって、恨めば良かったんだ。



なのにお前は、自分を責め続けた。



泣き崩れるお前を、抱き締めてやりたかった。


だけど抱き締めたら、お前が壊れちゃいそうでさ。


ホントはちょっとだけ、怖かったんだ…。



「…ごめんな…。
お前のこと抱き締めてやりてぇけど、お前が今欲しいのは、俺なんかじゃねぇだろ?
俺が優しくしたら、お前はもっと辛くなるのわかってるから…。
…俺はお前のこと、意地でも自分のものにしようなんて考えてねぇから…。」



俺は隼人さんとは違うからさ。


お前を苦しめるくらいなら、俺一人が苦しむことを選んだんだ。


あの時お前を抱き締めてれば、何かが変わってたかな…?



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