粉雪2-sleeping beauty-
「…わかった。
とりあえず後は、俺に任せとけ。」


先に行くことを確認し、電話を切った。



急いでリダイヤルから真鍋の名前を探し、通話ボタンを押す。


なのに何度掛けても、電話は繋がらなかった。



「…あんの馬鹿が…!」


怒りばかりが込み上げてくる。


それから元請けの会社から連絡があり、突然休んだ真鍋について聞かれ、平謝りだ。


その上信用もなくなり、本当に散々だった。







♪~♪~♪

着信:真鍋


朝の9時をまわった頃、やっと電話が鳴った。



―ピッ…

「てめぇコラ、真鍋!」


通話ボタンを押し、抑えきれない怒りをぶつけた。



『…スンマセン。』


真鍋は少しの沈黙の後、ポツリと呟いた。



「…俺のことが気に入らねぇのは良いよ!
けど、仕事は別だろ?!
辞めるなら辞めるで、キッチリ話しに来い!」


だけど、真鍋からの返事はない。


「…てめぇの無責任な行動で、どれだけ俺が迷惑こうむってると思ってんだよ?!
俺の下で働いてるなら、それくらい分かるだろーが!!」


『……スンマセン。』


相変わらずこればかりで、いい加減イラついてくる。



『…社長は、自分が良けりゃ、それで良いんですか?』


「ハァ?」



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