―続―きゅんきゅん同盟

祝福





「準備OK!!」


陸の大きな声。

右手を高くあげた陸が、入口に立っていた龍之介に目配せをした。


同時に教室の電気が消えた。



真っ黒い布で窓をおおっている為、夜のように暗くなった。


何これ?

何の演出?



そこに流れてきたのは……



『私、許せません!!謝ってください!!神崎君に!!』




ん?


誰?

何これ?




目がなれてきて、うっすら陸の顔が見えるようになった。



陸はニヤニヤ笑いながら、私の肩に手を回した。






「あ、これ!!!」



そう。


教育実習の時の、『城山激キレ事件』のMD。


陸のお姉さんのことでひどいことを言った城山に対して、私が激キレして、それをかばって陸は城山を殴った。



あの時、このMDのおかげで陸の潔白が認められたんだけど……





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